夕暮れのマジック


こんにちは。iro-laboの中川内です。
「夕涼み」という言葉がありますが、最近は夕方になってもまだまだ暑いですね。

夕焼けの色が次第に力を失っていくと、あたり一面が青く見えてきます。
このひとときは「マジックアワー」とか「ブルーモーメント」と呼ばれているようですね。



こんなに美しい時間なのに、日本では昔から「逢う魔が時(おうまがとき)」という
恐ろしげな呼び名があり、何やら怪しい魔物のようなものに出会いそうだと
言って恐れられていたと言います。

アメリカでも同様の理由から名付けられた「トワイライト・ゾーン」という怪奇ドラマがありました。
これは、あながち迷信とも言えないようで、一般的に夕方は事故が多い時間帯だと
言われ、その秘密は人の目の中に隠されているのです。

私たちの目の中には、ものを見るための「視細胞」という細胞が2種類あります。
1つは明るい所で働き、もう1つは暗い所で働きますが、この2つは周囲の明るさによって
自動的にバトンタッチしながら機能しています。

急に明るい所に出ると眩しく感じたり、急に暗い所に入ると何も見えないのは
そのためなんですね。
例えば、夕方は徐々に暗くなっていきますが、その過程で視細胞のバトンタッチが
緩やかに行われるので、その途中では両細胞とも十分な働きができない状態で
ものを見ています。
そのため、ドライバーからは黒っぽい服の歩行者や自転車がはっきりと
認識できないことも多いのです。
そして、機能の入れ替わりが進行するにつれ、少しずつ周囲のものが
見えるようになってきます。

色の見え方も大きく変わります。
薄暗い部屋から靴下を持ってきたら、左右の色が違っていた!
なんていうことはありませんか? もしかしたら…私だけ?
暗い場所では色を見分ける視細胞の働きが低下するため、見分けにくくなるのです。

昼間はとても鮮やかに見えていた黄色の花が、夕暮れ時には
くすんだ色になって暗く見えます。
逆に、昼間は大人しい印象だったの花が、ボワっと鮮やかに
浮かび上がって目に飛び込んできます。

夕方のお出かけの際には、いろいろなものの色をぜひ観察してみてくださいね。
いつもの景色の中に、きっと面白い発見があると思いますよ。


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