矢印が指す方向には?

こんにちは。 iro-laboの小島です。

渋谷にこのような「矢印」の壁画アートがあることをご存知ですか?
これはミヤシタパーク近くのJ R東日本高架下にある壁画です。

右は、しりあがり寿さんの作品。渋いグレーパープルの背景にたくさんの赤の矢印が映えています。1人1人の表情もそれぞれ愛嬌があってかわいいです。

この高架下には他にもたくさんの作品があります。
これらの矢印アート、「ミヤシタパークはこちらです」という矢印かと思っていたら違いました。笑。

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「シブヤ・アロープロジェクト」
災害が起こった際、渋谷区に居て帰宅困難になった人たちが、一時的に留まることができる「一時退避場所」の方向を示す「矢印」設置プロジェクト。
外国人を含めた多くの来街者に認知してもらうため、デザイン性あふれる「矢印」のサインアートを製作して帰宅困難者対策の一助を担う。2017年スタート。
https://shibuya-arrow.jp
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矢印は一時避難所である「代々木公園」や「青山学院大学」などの方向を指しているそうです。

このプロジェクトは、2011年の震災で多くの帰宅困難者が出たことをふまえ、東京オリンピックを見据えてスタートしたようですが、新型コロナの影響もあり、状況に応じて変化しながら展開しているようです。
現在も、新たな作品が選ばれているので、近いうちに街中で見られるようになるかもしれません。

作品のテイストはバラエティーにあふれていて、プロアマ問わずいろいろなデザイナーや芸術家がこのプロジェクトに賛同し、実際に現地に出向いて描いています。

< JR東日本高架下の作品>


写真左:ヒロ杉山さん 写真右:ミック板谷さん


写真左:小町渉さん 写真右:植田工さん

渋谷の街の雰囲気になじみながらも、個性的でワクワクするような色使いで、来訪者を楽しませてくれています。
人目を引くように誘目性の高い鮮やかな色を使ったものや、視認性が高まるように明るい色と暗い色の配色で矢印が目立つようにしたものなど、配色にそれぞれ工夫があります。
白や黒といった無彩色も、他の色を引き立てる役割を担いつつ、モダンなアートを演出するのに一役買っています。

色はもちろん、そのモチーフやデザイン性の高さも魅力で、矢印に導かれるような動きのある作品がたくさんあります。平時は、渋谷という街のエンターテイメント性を高めてくれる一つのアクセントにもなりますね。

これは渋谷キャスト前の矢印オブジェです。
ただ案内板に矢印を描くよりもずっとおしゃれで目立っていて、その場所の象徴にもなっています。

渋谷はもともと国内外からの来訪者が多い街なので、土地勘もない人たちが緊急事態に遭遇した際、どう行動をうながすのがよいのかを行政と連動して行う取り組みは意味のあることだと感じました。

渋谷に集う人たちの嗜好に合ったアートという形で、人々に認知されればそれが一つの街の文化にもなります。今後たくさんの矢印が増えていくことで、より広まって、街の風景の一部になっていくといいですね。

アプリを起動して街を歩くとA Rでアートも観られるので、コロナが落ちついた折には、矢印探しに街を散策してみるのも楽しそうです。

 
左: Android用(Google Play)はこちら(外部リンク)
右:iOS用(APP Store)はこちら(外部リンク)

<対応機種>
iOS端末(iOS9.0以降)、Android端末(Android6.0以上) GPS対応要



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