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「あさが来た」でみる和洋折衷のインテリア

こんにちは、サミュエルの岡山です。

インテリアスタイルにはいろいろな様式があり、ここ最近古民家など
見直されているようですが欧米スタイルが浸透して以来、
日本家屋スタイルは少なくなりつつありますね。

そんな昔と今を上手に取り入れたスタイルに和洋折衷があります。
今話題の朝の連続テレビ小説「あさが来た」では幕末から明治、大正が
時代背景になっていて、まさに和から洋に変わる和洋折衷のインテリアを
見ることができます。その中で襖に施された「唐紙」が和の空間を
モダンな印象へ見せてくれる効果的な存在となっています。

唐紙はその名の通り唐から伝えられた文字を書くための装飾紙でした。
染色された和紙に雲母(鉱物の一種で独特の光沢が出る)と絵具を
板木で写し取った版画紙になります。
日本では襖紙や室内装飾、歴史的建造物にも多くつかわれてきました。

唐紙に使われている模様にはそれぞれ意味があり、季節や縁起物、色を選んでいきます。
「あさが来た」で襖に使われている唐紙は京唐紙「青色蔦柄」で、
蔦にはその生命力から、「絡んで伸びる」商売繁盛を連想させる
縁起のいい模様として好まれていたものです。



唐紙の模様には植物文様、雲、雪、月などの風月万象文様、動物文様、
幾何学文様などさまざまですが、同じ模様でも色を変えると
映し出されるイメージが変わってみえます。

藍色と白とのコントラストで古代の文様がモダンな印象になりますし、
灰みを帯びた色めはニュアンスある落ち着いた印象になります。
唐紙で作られる色は赤、青、黄の三原色と墨の絵具であらゆる色が作りだされます。



「あさが来た」で使われている襖紙は、今でいう2世帯住宅の主人公あさの家族の
リビング、寝室などに使われていて、青系が沈静的、リラックス感を感じることができます。
寒色を使うことで部屋の広がりを見せてもくれてもいます。
寒色(青系の色)は遠く離れて見えたり、暖色(赤系の色)は進出して見える効果があります。
主人公あさのリビングは日本の住宅事情に沿って色が効果的に
使われているのかもしれませんね。 

襖のある住宅は今では少なくなっていると思いますが唐紙襖の使い方のように、
壁の一面だけ色を変えることで部屋の奥行を出したり、目線を変えたり、
ポイントになったりと色の効果を使った見せ方はいろいろありそうです。



現代では世界中の「いいもの」が手に取りやすく、日本の伝統文化はさもすると
忘れ去られがちですが、古きをたずねて新しきを知る、伝統的なスタイルに
色の効果をプラスして現代に置き替えてみると、新しい発見に出会えるかもしれませんね。



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